開催日時 - 2021年3月25日(木) 20:00開演
予約受付 - 2021年3月18日(木)開始
定員 - 35名
会場 - カフェ・モンタージュ(京都市中京区・夷川通柳馬場東入ル)


入場料金 :
〔一般〕 4500円
〔会員〕 4000円

配信視聴 :
〔一般〕 1000円
〔会員〕 クーポン1枚



一般チケット:

一般チケット(ご来場 or 配信)の販売は3/18(木)20時より、オンラインストアにて行います。

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    会費(一口5000円)ごとに、5500円分の会員クーポンが付帯(※)するほか、
    入場料金の優待、会員限定公演への入場特典など、リピーターの方には大変お得な会員制度です。

    ※ 会員証には500円相当のクーポンが11枚ついています。
    配信は各公演ともクーポン1枚で視聴が可能なので、計11回の公演をお楽しみいただけます!

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「バッハといえば」 - 山本裕康


エジソン、リンカーンなどの偉人達の伝記が並ぶ小学校の図書館で、その伝記コーナーを順番に読んでいったその先に「バッハ」もあった。内容は情けない事にほとんど覚えていないけど、最後にまとめられていた「作品一覧」には非常に興味を持った。
クリスマスオラトリオ、ブランデンブルク協奏曲、コーヒーカンタータ、結婚カンタータ、そして…
「マタイ受難曲」
と言う名前に興味を持ったのは覚えている。

クリスマスは知っててもオラトリオは知らない。
コーヒーや結婚は知っててもカンタータって何?
協奏曲はなんとなく聞いたことがあるけどブランデンブルクってなんだろ?
マタイは何?
受難曲ってどんな曲?

完全に文字から来る小学生の興味だった。
「マタイ受難曲という曲を聞いてみたい。」
と父親に言ったら、レコード店に連れて行ってくれた。
そのレコード店のクラシック音楽の売り場にはTさんという、なんでも知っている店員さんがいた。
「マタイ受難曲はありますか?」
と彼女にきくと「とても長くて3時間近くかかる曲だけど、僕が聴くのかな?素敵な部分だけが一枚のレコードにまとめられたものがあるから、それを買って気に入ったら全曲を買ってみたら?」とメンゲルベルク指揮のアムステルダムコンセルトヘボウのライブ盤を持ってきてくれた。
Tさんに勧められるままにそれを父親に買ってもらったけれど、そのレコードはナチスがオランダに侵攻する数日前のライブ演奏で、途中観客のすすり泣きの声が入っている名盤だった。
その中でも「神よ憐れみたまえ」には夢中になり、野球をしたりドッヂボールをして帰ってくるとまず「神よ憐れみたまえ」を毎日聴く小学5年生だった。
その時僕は初めてバッハの扉を開いたんだと思う。
そのレコード屋さんにはその後も大学で東京に行くまでよく通ったし、Tさんには色々と教えてもらった。

僕の人生の岐路には常にバッハが存在したし、バッハに助けられたと言っても良い。いつかそんな話をコンサートで話したいと思うけど、この状況下ではまだ難しい。

去年の4月に最初の緊急事態宣言が発出されて8月まで全ての仕事がキャンセルになり、数ヶ月の間ずっとエチュードとバッハを弾いて過ごした。
学生時代に戻った様な、僕にとってはもう一度人生をやり直していると錯覚出来るいい時間だった。
2021年になった途端、再び緊急事態宣言。
またエチュードとバッハかなと思っていたら、果たして次々とコンサートはキャンセルになり、予想通りの生活となった。
ただ前回と違うのは、IOCのバッハ会長の名をよくニュース等で聞く様になった事だ。
僕は音楽同様スポーツもこよなく愛する1人の人間だ。
オリンピックは毎回楽しみだけど、世界的にもコンサートは制限されたり色んな厳しい条件が必要な状況の中、オリンピック開催の是非は僕には正直わからない。
ただ、「バッハ」と名乗る以上300年後にも輝くような責任ある素晴らしい仕事をして欲しいとは思う。