MONTAGE +

2025年6月13日(金) 20:00開演

木川貴幸

お話とピアノ演奏


高田伸也

聞き手



入場料金:2000円



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〔会場〕
カフェ・モンタージュ ≫ 地図
京都市中京区五丁目239-1(柳馬場通夷川東入ル)
TEL:075-744-1070



【音と言葉のMONTAGE+】
1957年、ブーレーズはピアノソナタ 第3番を作曲しました。基本的に「偶然性」に批判的であったブーレーズがなぜこの作品を書いたのか。ちょうどそのころにブーレーズが書いた「骰子」(さいころ)という文章の最後に興味深い一文があるので引用してみます。

「不確定性の海を進むこの航海に乗りだすのは、おそらく、無自覚で傲慢なことだろう。しかしそれは、無限を定着しようとするこの試みの唯一の方法なのではないだろうか?」
(P.Boulez "Alea" 1957年11月)

ここにある「無限を定着」するとはどういう意味なのかということについて、まずは木川さんとお話がしたいと思います。
おそらくは音楽にはとどまらないであろう様々な問題について、出来る限り音楽にとどまりながらの、言葉と音による語らいの時間となれば幸いです。

海を進むための一夜

― カフェ・モンタージュ 高田伸也


私がブーレーズという存在を初めて知ったのは、1994年(…のはず)に近所の本屋さんで手に取った《インターコミュニケーション》という雑誌の中でブーレーズの『レポン』についての記載があって、理解出来ないながらも不思議な魅力を感じてその雑誌を手にレジに向かった時のこと。
  翌年に東京でブーレーズ・フェスティバルが開催され、指揮のブーレーズをはじめ、ポリーニやバレンボイム、ジェシー・ノーマンら錚々たる面々が代わる代わる舞台にあがるその内容がBSで何度かに分けて放送されたものをVHSに録画して、それまで『現代音楽』というものに触れて来なかった頭に何か得体の知れないものが次々と叩き込まれていった記憶と共に、ブーレーズの名前は得体の知れない巨大なものとして刻まれている。
  
  まだほとんどクラシック音楽を聴いていなかった頃のこうした経験から、ブーレーズのような存在をきっかけに様々な音楽の扉を発見する機会をカフェ・モンタージュで作ることが出来ればと思っていました。
  今回、ブーレーズの生誕100周年という事で、木川貴幸さんにブーレーズのピアノ作品を全て演奏していただくその前に、ブーレーズを含めたこれらの音楽の持つ刺激、そして力をテーマに木川さんからお話をお伺いする機会をもうけたいと考えました。
  
皆様のご参加をこころよりお待ちしております。