MONTAGE +

2025年6月29日(日) 18:00開演

|コーディネーター/パネリスト|

マラン・エスカンド


|パネリスト|

上田泰史

小寺未知留

菅沼起一


|即興演奏|

Ens.InterPontocho

溝淵加奈枝
坂本光太
菅沼起一



入場料金:2000円



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〔会場〕
カフェ・モンタージュ ≫ 地図
京都市中京区五丁目239-1(柳馬場通夷川東入ル)
TEL:075-744-1070


【内容】

《即興についての4つの風景》
1. 「"グループ音楽"と自動筆記」
- マラン・エスカンデ(国際交流基金フェロー)

2. 「西洋音楽史における即興演奏」
- 菅沼起一(京都大学 JSPS 特別研究員PD)

3. 「ショパン《ポロネーズ=幻想曲 op.61》における主題の変容と抽象化について」
- 上田泰史(京都大学 准教授)

4. 「自由即興・コミュニケーション・不確定性 」
- 小寺未知留(立命館大学 准教授)


《即興演奏・実践》
Ensemble InterPontochoの皆さん

《ディスカッション》
1.パネリスト間で
2.客席の皆様も交えて

誰がために即興は…

マラン・エスカンドさんはパリのソルボンヌ大学で音楽学の博士号を取得し、今年度より「グループ音楽」という1958年に結成されフルクサスにも大きな影響を与えることになった日本の即興集団についてのリサーチを東京でされています。
そんなエスカンドさんをモデレーターにお迎えする今回のMONTAGE+、音楽における様々なシーンを「即興」という観点から実践を交えて京都の音楽学を構成するパネリスト、そして皆様と一緒に語り尽していただきます。

楽譜に全てが書かれているとされるクラシック音楽ですが、シューベルトやショパンの作品に「即興曲」というジャンルがあるように、もれなく即興の名手であった作曲家たちの可能性の一部分がそこに記されているだけであるという視点も存在しています。
聴こえてくる音と「書かれなかった」音楽の関係とは? 音楽を演奏することも聴くことも、ただのプレイバックではないと信じる皆様にお送りする一夜、ぜひご参加ください!

― 高田伸也(カフェ・モンタージュ)

・・・・・

新たな思考の空間を

近年、私は日本における芸術的な集団主義のあり方、特に実験音楽の分野に関心を寄せてきました。現在は国際交流基金の支援を受け、1960-70年代の日本において活動していた自由即興の集団「グループ音楽」に関するフィールドワークを進めています。
本公演では、私と3人のエキスパートによる自由な形式の対話、そしてEns.InterPontochoによる「グループ音楽」のコンセプトに則った即興パフォーマンスを予定しています。

即興は、楽譜上の作曲行為とは対極に位置するものとして捉えられることがしばしばあります。しかし、過去の偉大な音楽家たちの卓越した技術とクリエイティブな自由の実践という視点から見れば、むしろ即興は作曲プロセスにおける本質的な要素の一つなのではないかとも考えられるのです。

時間的・空間的に異なる多様な視点を交差させることで、即興を音楽や芸術のさまざまな実践を横断する行為として捉え、新たな思考の空間を共有したいと思っています。
皆様とお会いできることをとても楽しみにしています。

― マラン・エスカンド(本公演コーディネーター)