MONTAGE +

2026年1月14日(水) 19:30開演

佐藤卓史

お話とピアノ演奏



入場料金:2000円



予約する


〔会場〕
カフェ・モンタージュ ≫ 地図
京都市中京区五丁目239-1(柳馬場通夷川東入ル)
TEL:075-744-1070


佐藤卓史さんによるシューベルト語り尽しの会。
今回のテーマは「終着地点としてのソナタ」

シューベルトの晩年の3つのピアノソナタ全12楽章の中で、おそらく天国とは違う方向に一番振れ幅の大きな楽章は、イ長調ソナタの緩徐楽章ではないでしょうか。
緩やかな舞曲のような、軽やかな葬送行進曲のような、、
「テンペスト」ソナタの規格外の展開部をさらに大幅に拡大したかのような中間部、嬰ヘ短調という調性によるそれへの暗示など、オルフェウスの冥界下りをも想起させる圧倒的な展開はピアノソナタというジャンルを超えて聴く者を異世界へと導きます。

佐藤卓史さんのシューベルト・シリーズにいよいよ登場する大ソナタ。その解き明かしや作品への思いなど、尽きない話を聞き、語り合う一夜です。

終演後には恒例の「プンシュの会」も開催予定。皆様、是非ご参加ください!


【解説曲】
F.シューベルト:ピアノソナタ
第4番 イ短調 D537
第13番 イ長調 D664
第20番 イ長調 D959
ほか、歌曲や舞曲などより、一部抜粋演奏を交えながらの解説・お話


宇宙への軌道

―「大イ長調」D959をめぐる

最晩年のシューベルトが残した3つの大ソナタD958・D959・D960は、まさしく生涯にわたるピアノ・ソナタへの挑戦の集大成として書かれました。
今回は宇宙的な壮大さをたたえた「大イ長調」D959を中心に、その成立に至る過程を複層的に検証していきます。
調性配置やテーマの扱いの「雛型」となった可能性がある「小イ長調」D664、フィナーレの主題の直接的な出所となった「最初の完成作」イ短調D537をはじめ、おなじみの自作歌曲や舞曲、他人の作品の引用を通して、シューベルトがいかにして独自の「ソナタ」の書式を完成させ、晩年の至高の境地に至ったのかを解き明かします。

― 佐藤卓史