前代未聞のカルテット・シリーズも残すところあと2回。
マルティヌーの第6番は1946年の作。第5番を書いた1938年の時とは、住むところも生活も、まったく変わった世界で生み出された作品です。
パリがドイツに占拠された翌年の1941年、マルティヌーはアメリカに移住しました。新たな地でマルティヌーは自身の身の上をドヴォルザークと比べることになったのでしょうか、独自の音楽語法の中に故郷チェコのオーラともいうべきものを纏い、この時期のマルティヌーの作品を晩年のアメリカ帰国後のドヴォルザークの作品と比較する向きがあるようです。
同年に事故で頭を負傷し、交響曲のような大きな作品ではなく室内楽の作曲に集中したリハビリの時期に生まれ、卓越した手法にチェコの空気が流れ込んでくるようなパーソナルな情感があいまった独特の魅力を持つ作品です。
ドヴォルザークの第14番は2つの最後の弦楽四重奏曲のなかのひとつ。出版は第13番の方が後ですが、完成されたのはこちらのほうが少しあと、ということで正真正銘最後のカルテットということになります。
アメリカにおいてまさしく近代の生活に触れたドヴォルザークによる、映画の世界に紛れ込んだかのような大作。大きく膨れ上がった構想を、弦楽四重奏というジャンルに惜しげもなく投入したドヴォルザークの最終地点をお聴きいただきます。
このあと残り1回と迫り、まさしくシリーズのクライマックスとなる一夜です。
皆様是非お集まりください!
― カフェ・モンタージュ 高田伸也