「沈黙都市」
2026年5月29日(金) 20:00開演
【プログラム】
「クルト・ヴァイルの作品」K.ヴァイル:
《ドイツ時代》
・故郷の音色で
・灯火のベルリン
・沈黙都市
・間奏曲 ※
歌劇『銀の湖』より
・序曲 ※
・くじ売り達のタンゴ
・シーザーの死
・フェニモアの歌
《パリ時代》
・愛していない
・雨が降っている
・ユーカリ
《アメリカ時代》
・ホイットマンの4つの歌
2026年5月29日(金) 20:00開演
19世紀末という18世紀啓蒙主義とは程遠い時代にあって、モーツァルトの協奏曲を弾き続け、自作のカデンツァまで書いて主要なレパートリーとしての保護に努めたブゾーニに師事したクルト・ヴァイルの体には、やはりモーツァルトの芸術が染みついていたらしい。
「オペラが求めているような劇的な刺激は、あらゆる音楽作品の本質的な構成要素だ。モーツァルトがそのことを私に教えてくれた」(Kurt Weill 1926/大田美佐子著『クルト・ヴァイルの世界』より)
師ブゾーニの死の2年後、表現主義演劇の大家ゲオルグ・カイザーとの共作オペラ『プロタゴニスト』が成功した時、クルト・ヴァイルはモーツァルトが『後宮からの誘拐』を作曲したのと同じ26歳。そしてブレヒトと共作した『三文オペラ』が大成功を収めたのがその2年後の1928年で28歳。モーツァルトが『フィガロの結婚』を書いたのが30歳の時だったことを思えば、ヴァイルがのちに「ミュージカル界のモーツァルト」(前掲書)といわれるようになったのはまったく大げさなことではなかった。
「後世に多大な影響を与えたヴァイルが歌で目指したところを、その生涯を通じて味わっていただくために」とヴァイル研究の大田美佐子さん監修のもとで組まれたヴァイル・プログラム。
ヴァイルのドイツ時代最後のオペラ作品となった『銀の湖』からの場面のほか、初期と後期にそれぞれ作曲された歌曲作品をお聴きいただきます。
象徴派詩人ゲオルゲを扱った初期歌曲、そしてアメリカ文学史において最も影響力があったとされるホイットマンの自由詩による後期歌曲集など、20世紀の情感を表現する「歌」の始祖の一人といえるクルト・ヴァイルの貴重なアンソロジー。
ソプラノの太田真紀さんとピアノの前田裕佳さんという近現代のレパートリーに造詣の深いお二人の演奏でお聴きいただくまたとない機会です。皆様、是非お集まりください!
― カフェ・モンタージュ 高田伸也