「モートン・フェルドマン」生誕100周年

2026年6月12日(金) 20:00開演

木川貴幸

ピアノ





入場料金:4000円




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〔会場〕
カフェ・モンタージュ ≫ 地図
京都市中京区五丁目239-1(柳馬場通夷川東入ル)
TEL:075-744-1070


【プログラム】


M.フェルドマン:
トライアディック・メモリーズ


※上演予定時間:1時間30分


フェルドマンは語る

『トライアディック・メモリーズ』についてのモートン・フェルドマンの言葉をお読みください。

「自分が書く、その前にすでに出来上がっている作品について、なにか想像が出来るだろうか。
それは西洋文明におけるアサンブラージュの一部なのだ。そうしたものが、銀の盆にのせられて私たちに手渡される。われわれはそれが何かと知る事なく、それを生の素材か何かのように思ったりするものだ。美しいピアノがなければ、私は音楽を書くことなどやめてしまっただろう。  
恐らくそうした理由で、私はそれぞれの音の減衰とこれほどに関わりのある音楽を書いて、そして音が立ち上がる地点を失わせようとしているのだ… 減衰…聴く行為の只中で音のありかを示し ― こちらに来るのではなく、私たちを置き去りにして、旅立ってしまうこの風景を。
 
私は作曲家として、部分の合計がその全体とは異なるという矛盾に関わっている。実際に現れ出た音階というものは、それが全体であろうと部分であろうと、現象そのものだ。 音階の相互性の本質によって気づかされたのは、音楽の形式やそれに関係するプロセスが基本的には素材を扱うメソッドにすぎないのであって、誰かの記憶を助けることよりほかの機能を持っていないということだ。
 
でも、記憶は別の働きをすることもあるはずだ。
私の新しいピアノ作品である「トライアディック・メモリーズ」には、いくつかの異なる和音がそれぞれゆっくりと繰り返されるセクションがある。ひとつの和音が3回繰り返されるとすれば、私がどの程度続くべきと感じるかによって、ほかの和音は7回だったり8回という具合に。 新しい和音に移ったときに、前に繰り返されていた和音のことを私がすぐに忘れてしまったとしよう。そうなると、私は全体の構造を組み立てなおし、それ以前の和音の進行を並べ替えて、特定の和音が繰り返される回数を変えたりすることになる。 こうした作業のやり方は、実際には違うのだけれど全て似通って見えるビルが立ち並ぶベルリンの街を歩いているのに少し似ているかもしれないのだけれど、道を見失った記憶を意識的に組み替える試みなんだ。」


極めて美しい和音の連続、ごくゆっくりと流れる1時間半ほどの時間をお過ごしいただきます。
偉大なるフェルドマンの生誕100周年記念です。
是非お集まりください。


― カフェ・モンタージュ 高田伸也