「この時代の終わり」

2026年7月28日(火) 20:00開演

穴井智尋

ヴァイオリン

谷田翔平

ヴァイオリン

石井悠紀子

ヴィオラ

木﨑周

チェロ




入場料金:3000円



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〔会場〕
カフェ・モンタージュ ≫ 地図
京都市中京区五丁目239-1(柳馬場通夷川東入ル)
TEL:075-744-1070


【内容】


"最後の四重奏曲"

F.シューベルト:
弦楽四重奏曲 第15番 ト長調 D.887 (1826)
 Allegro molto moderato
 Andante un poco moto
 Scherzo
 Allegro assai




この最後のカルテット

昨年5月の公演でベートーヴェンの弦楽四重奏曲《感謝の歌》を見事な演奏で聴かせてくださった若きカルテット、メンバーが全て卒業してしまい、もう聴く事は叶わないかも…と思っていたのですが、なんともう一度演奏を聴かせていただけることとなりました!
振り返れば、モーツァルトの"ホフマイスター"にはじまり、フォーレの最後の作品、そしてベートーヴェンの"感謝の歌"と難曲ばかりを演奏していただいた訳ですが、今回はまた特別な大作に取り組んでいただきます。

天才シューベルトの、おそらく一番難解な作品のひとつに数えられるこの弦楽四重奏曲 第15番の存在を知る人は、それほど多くないのではないか。
《ト長調》
一見明瞭と思われる調性から予想される全てが、第一音から裏切られ続ける。何がどのように踊っているのか分からない舞曲の周りを、何か分からないものがブンブン飛びまわっているその真只中に立たされる。ひとりごとを言ってみた、そのすぐそばから誰かからの応答が聴こえて、自分の悩みは世界の痛みと繋がってしまう。先に行けというから一歩を踏み出したらどこに向かうか分からない列に組み込まれて、まわりは知らない人だらけ。まあ一杯だけとすすめられた酒は、案の定ぞろぞろと幻覚を連れてきて、森ごと歌い出す始末なのだ。酒は終わりなく注がれ続ける。
そして、シューベルトがこのとんでもない弦楽四重奏曲を書いている同じ時、同じウィーンではベートーヴェンがあの第14番 嬰ハ短調の弦楽四重奏曲を書いていて、その両方の作品の終楽章が「世界の舞踏」とワーグナーが呼んだところのタランテラであるということを、どのように理解すればいいのだろうか。

決して繰り返されない歴史のひとつがここで終わっている。その特異点に足を踏み入れる時が来たというわけですので、皆様ぜひ足をお運びください。


― カフェ・モンタージュ 高田伸也