「フランスの作曲家」
2026年8月13日(木)19:30開演
【プログラム】
P.ヴィアルド:
6つの小品 (1867)
Romance
Bohémienne
Berceuse
Mazourke
Vieille chanson
Tarentelle
M.ラヴェル:
ヴァイオリンソナタ 第1番 イ短調 M.12
F.シュミット:
自由なソナタ op.68 (1959)
Lent
Animé
常に新たなレパートリーに取り組み、素晴らしい演奏を聴かせて下さっている瀬ア明日香さん。今回はピアニストの新居由佳梨さんとのデュオによる演奏で、ヴィアルド-ラヴェル-シュミットの貴重なプログラムを披露していただけることとなりました。
ポリーヌ・ヴィアルドはグノーやベルリオーズ、ショパンなど、当時の大作曲家達から絶大な信頼を得ていたオペラ歌手でしたが、作曲家としても大変優れていて、この6つの小品は優れたヴァイオリン奏者として活躍していた息子のポール・ヴィアルドのために書かれました。ちなみにこの曲を書いたとき、ヴィアルドはドイツのバーデンに夫と疎開しており、同じくバーデンに暮らしていたブラームスが新作「アルト・ラプソディ」の初演者として、歌手としてはすでに引退を表明していたヴィアルドを指名したということがありました。また、娘のマリアンヌ・ヴィアルドは若きガブリエル・フォーレの婚約者だったことがあり、フォーレは有名なヴァイオリンソナタをその弟であるポールに捧げています。
モーリス・ラヴェルのイ短調のヴァイオリンソナタは、若きラヴェルがフォーレの元で学生として学んでいた頃の作品で、作曲家の死から40年ほど後の1975年になって〈遺作ソナタ〉として出版されました。有名なト長調のヴァイオリンソナタとは性格が異なり、フォーレを思わせる「曖昧さ」の性格がラヴェル独特の抒情と合わさった美しい作品です。
そして、今回のハイライトでありもしかしたら実演を聴く唯一の機会となるかもしれない、フローラン・シュミットの「自由なソナタ」をお聴きいただきます。
ソナタという形式と「自由」の融合を掲げた大作。斬新な音響と幅広いダイナミクスの使用によってのちのメシアンやデュティユーの作品の先駆けともいわれ、発表当時も強烈な賛辞と批判とが渦巻いたといいます。
代表作である『サロメの悲劇』から10年後に書かれた「自由」の大絵巻、是非この機会にお聴きいただければと思います。皆様、どうかお聴き逃しなく!
― 高田伸也 カフェ・モンタージュ