時間の終わりの音楽、あたえられた翼

結論からいえば、彼らには音楽以外の何の意図もなく、私の観たものは全て幻影であったのだ。

「あなたが行くなら」チケットを一緒に買っておいてくれると、出不精の自分を誘ってくれる人がいたから、その場でお願いをした。数日後、到着したホールの入り口で「あなたと私は隣の席ではないですよ」とその人に言われて、手渡されたチケットがはたして何への入場券なのか、実感のないままに私はホールに吸い込まれた。

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