謎めいた大作として知られているブゾーニのヴァイオリンソナタは、ひとつにはバッハのコラール、そしてもうひとつにはベートーヴェンのOp.109であるホ長調のピアノソナタに範を求めているのだという。
バッハについては旋律がそのまま作品中に出てくるのけれど、ベートーヴェンについてはその「緩-急-変奏曲」の形式に倣ったとだけあって、とまどってしまう。
R.シュトラウス、加速する世紀末
ハンス・フォン・ビューローが最初にピアノを習ったのは、クララ・シューマンの父フリードリヒ・ヴィークであった。後にフランツ・リストに見いだされ、その娘コジマと結婚するが、その後色々あって…ブラームスの親友となった。 “R.シュトラウス、加速する世紀末” の続きを読む
ブラームス、ピアノソナタ 第3番
夜がやってくる 月が光を帯びて
愛ゆえに 二つの鼓動が重なる
幸福な抱擁の時
…このような詩を、人は恋をしているときに書くのか。それとも、そこからは離れた場所で書くのか。
…どっちだろう。 “ブラームス、ピアノソナタ 第3番” の続きを読む
ショスタコーヴィチ、最後のソナタ
なぜ月光なのだろう…
ずっと考えていた。 ターンタターン、ターンタターン ショスタコーヴィチがその語りつくせない人生の一番最後
ドヴォルザーク、ブラームス
「彼はオペラ、交響曲、室内楽に器楽曲、あらゆる音楽を書いていて疑いもなく才能ある人物です。そして、しかも貧しいのです。どうぞこのことをよくお考え下さい!」
ブラームスはウィーンの “ドヴォルザーク、ブラームス” の続きを読む
ブラームスの運命
入る前にノックしてくれる礼儀正しい運命ではない。
バーーーーーーーン!!!
運命はいきなりドアを突き破り “ブラームスの運命” の続きを読む
捨てられないシューベルト
シューベルトが未完成の作品をたくさんの残したのは、それが楽譜ではなく録音テープであると思ってみれば想像がつく。蓄音機の時代には “捨てられないシューベルト” の続きを読む
シューベルトと珈琲
白状しなければいけない。
自分はシューベルトのニ長調ソナタ D850を、ほとんど聞くことが出来なかった。 “シューベルトと珈琲” の続きを読む
ギョーム・ルクー
ギョーム・ルクーの天才について、語る言葉を持っていなかった。
彼の作品の演奏に接する機会はあまりに少なく、夭折の天才という伝説だけが “ギョーム・ルクー” の続きを読む
新ヴィーン楽派
物語の拒絶
1910年、アントン・ヴェーベルンはオペラの作曲にも意欲を示していたという。 “新ヴィーン楽派” の続きを読む