シューベルトとリスト 隠れた世界への扉

ブルックナー交響曲第8番は、第23小節目から始めれば「魔王」

そのようなことに気が付き始めたのは、つい最近のことだ。

ブルックナーの魔王は、はじめは遠くにうろうろしている魔王が見えてなんだか「気味が悪い」と思っていたら、いきなり目の前に、思ったよりも大きな姿で現れて連れていかれてしまう。
そしてシューベルトの場合は、いきなり魔王が現れて、連れていかれる。 “シューベルトとリスト 隠れた世界への扉” の続きを読む

ある”厳粛な”友人のこと

ヅメスカルというのはベートーヴェンの友人のことだ。
モーツァルトより3歳若く、ベートーヴェンがウィーンに来た頃から死ぬまで、喧嘩別れもせずずっと近くにいた、数少ない貴重な存在だ。
何かがうまくいったときも、うまくいかなかったときも、ベートーヴェンはよくヅメスカルに手紙を書いた。

チェロをおそらく上手に、でも、シュパンツィヒのカルテットには入れてもらえないくらいの腕で演奏したらしい。跳躍があるたびに音を外したのであろうヅメスカルと一緒に演奏するために、ベートーヴェンは「眼鏡必須の二重奏曲」という曲を書いた。 “ある”厳粛な”友人のこと” の続きを読む

エルガー、抽象化される風景

第1次大戦が終結に向かう中、エルガーはイギリス南部サセックス州の田舎に疎開していた。詩人であった妻アリスは傍にいてエルガーを勇気づけながら、段々に自分の体力を失いつつあった。

1918年、エルガーはようやく室内楽をいくつか作曲する気になり、最初に弦楽四重奏を書き始めた。 “エルガー、抽象化される風景” の続きを読む