これからの劇場の、これから

1年がたちました。
これからの1年は、これまでの1年とは違います。

2020年3月からの1年間は、事の成り行きが全く見通せない中、まずは活動の幅を制限することに意識をおかざるを得ず、コンサートの数を減らし、それぞれの公演の入場者数も制限することで、カフェ・モンタージュでも総入場者数が前年度に比べて8割減少という数字を実際に見ることとなりました。

あれから1年がたったいま、改めて重要だと感じていることがあり、これからの1年を昨年度の経験を踏まえて、1歩でも多く先に進む1年とするために、カフェ・モンタージュのホームページを刷新し、「カフェ・モンタージュの1時間」というシリーズを復活させることにいたしました。

これから場所を続けていく上で重要だと思っていること。それは “これからの劇場の、これから” の続きを読む

人間失格

これは本当に自分の身勝手な話で、文字通りに身勝手な話にすぎるので、なかなか周りの人にも相談することの出来ていない話です。

いま、私は人の道から離れたことをしようとしているのかもしれない。
そのような不安から逃れることが出来ずに悩んでいます。
その悩みはある一つの小さな疑問を持ったことから始まりました。 “人間失格” の続きを読む

いま、カフェ・モンタージュの役割

今年に入ってからの新ウィルス問題が、最早ある特定の地域あるいは日本だけでなく世界的な規模に膨らんだ今、公演の開催に向けた意識をまったく新たな段階に移す必要があると考えました。

そのことについて、今から書きます。
その前に、もしこの文章をいまから読もうとされていて、フィクションというものの実在を疑っている方がいらっしゃるとすれば、その方にとってはこの文章が全く意味をなさないかも知れず、読むことがまったく時間の無駄でさえあるかも知れないということを、まずお断りしておきたいと思います。

それでは、書きます。 “いま、カフェ・モンタージュの役割” の続きを読む

小説「令和」

4月1日
元号がかわる、という夢を見た。
元号は「久平」である。

気が付くとそれはもう決まっていたことで、自分は納得ずくの表情を浮かべていたに違いない。自分はさっそく、その元号が書かれた紙を片手に、久と平の両方の文字が名前に含まれている友人に祝いのメッセージを書いていた。
友人は恥ずかしそうに既読マークをそのメッセージにつけた。

平成が終わるというので いま読まないとたぶん一生読まない作品を読もうと思って、村上春樹の『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』を読んでいた。

“小説「令和」” の続きを読む

カフェ・モンタージュの話

なぜカフェ・モンタージュを始めたのですか?という問いに対する答えをずっと考えている。

音楽がお好きなのですね。 ― そうですね。

…といっても、自分は自分が好きな音楽が好きなのであって、それ以外の音楽のことが好きかどうかはわからない。