事象の地平線、時間の終り

ブラックホールの撮影に成功した、ということであった。
そこには「事象の地平線」という、極端に詩的な、ひとつの言葉が置かれていた。

27歳で戦死した詩人ミルモンの遺作による歌曲集『幻想の水平線』を思い出した。フォーレの最晩年、1921年の作品である。

船がすべて出払った港に、一人たたずむ詩人の叫び。
「私にお前たちの魂を繋ぎとめることは出来ない。
お前たちには私の知らない、はるか遠い世界が必要なのだ。」

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夜のガスパール

「詩は翻訳できない」

フランス語の詩を日本語で読んでも仕方がないと言い、その困難の中にも詩を探し当てなければいけないと言う。

ベルトランの詩ではなく、散文を抜き出してみた。

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芸術を探し求めたことのある者を詩人というならば。
芸術というものが幻想でさえなければ。
幻想‥ 私もまた芸術を求めた!

芸術は常に対照的な二つの面を持っている。
片面はレンブラントの、もう片面はジャック・カローの風貌を伝える、一枚のメダルのようなものである。レンブラントとカロー風の幻想曲以外にも、ここには、様々な巨匠たちのエチュードが描かれている。

私は自然の中に、まだ芸術に欠けているものを見出せると信じた。
そこで自然を‥自然の光景を研究した。
次いで人間の事跡を研究した。
神と愛とが芸術の中にある「感情」であるならば―
悪魔こそ、芸術の中にある≪思想≫ではあるまいか?

夜のガスパールは、他のところにいないとすれば、地獄にいる。
夜のガスパールとは‥悪魔だ。私は彼の本を出版しよう。

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2016年3月28日(月)20:00開演
「夜のガスパール」
ピアノ: 奈良田朋子
http://www.cafe-montage.com/prg/160328.html