優しい国への旅

フランス人といえば
子供のころの事、テレビで見た数人の、日本語を話すフランス人の印象がほとんどで、間抜けなVTRをみたあとで「私の国ではありえません」「フランスでは、このような行為は軽蔑されます」とか言っていて… そんな暑苦しいフランスという国はイヤだと思っていた。 “優しい国への旅” の続きを読む

メンデルスゾーン、ロマン派のはじまり

フェリックス・メンデルスゾーンの祖父は、カントと渡り合った哲人モーゼスであり、その祖父が学問において成し遂げたことを音楽でなさんとする中、38歳で死んでしまった。彼がもう少し生きていれば、変わったのは音楽の歴史ばかりではなかったことを思うと、気が遠くなってくる。 “メンデルスゾーン、ロマン派のはじまり” の続きを読む

ドビュッシーのいない世界。

1848年12月
革命の混乱を一段落させる形で、ハプスブルク最後の皇帝となったフランツ・ヨーゼフ1世が18歳にして皇帝に即位した、その1週間後にフランスで行われた大統領選挙で75%に迫る票を獲得して勝利したのがルイ・ナポレオン、その3年後のクーデターを経て皇帝に就任したナポレオン三世である。

1861年3月
ナポレオン三世の勅命によって、ワーグナーの「タンホイザー」が大改造後のパリで上演された。娯楽要素の少ない音楽劇の上演を妨害する笛や怒号がオペラ座に鳴り響く中、陶酔状態で舞台を見つめていたシャルル・ボードレールの姿があった。翌1862年、クロード・ドビュッシーが生まれた。
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ブラームスと、若きウェルテル

ウェルテル、と言った覚えはない。

実際、ブラームスは出版社ジムロックにこう書き送った。
「ピストルを押し付けた頭を楽譜の表紙にすればいい。この作品のイメージが湧くだろう?それに使う僕の写真を送るよ!もし色付けしたいと思ったら上着は青でズボンは黄色、乗馬靴を履かせるんだ。」 “ブラームスと、若きウェルテル” の続きを読む

ショスタコーヴィチ、最後のソナタ

なぜ月光なのだろう…

ずっと考えていた。 ターンタターン、ターンタターン ショスタコーヴィチがその語りつくせない人生の一番最後に完成させたヴィオラとピアノのためのソナタ、その最終楽章がずっと月光のモチーフで埋め尽くされているのだ。 “ショスタコーヴィチ、最後のソナタ” の続きを読む